木村紅美『島の夜』(角川書店)
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木村紅美『島の夜』角川書店, 2007.8
とあるブログに「木村紅美(本人)」という人が書いたコメントによると、
”こっちは、『風化する女』のまえ、角川の賞に応募して落選した(笑)作品に、二年がかりで加筆したもので、実質一作めです。”
ということなんだそうですが、加筆のせいか、そもそも文体が完成していたのか、賞をとったからボツ作品まで刊行したという感じはなくて、普通に最新刊として読めます。読めるんだけど、なぜ「風化する女」が賞をとって、こちらはとらなかったのかは、分かる気がする。「突然死したOLの跡をたどる話」というのと、「沖縄の離島でオカマと38歳処女に出会う話」というのとでは、前者の方が魅力的と思うからだ。
内容はある意味いつも一貫していて、やはり旅する人が主人公です。舞台である、I島から近いT島ってとこにはぼくも行ったことがあるんで、島の雰囲気はすごくリアルだなと思いました。しかし沖縄だからといって民俗をあれこれ持ち出してその雰囲気に頼るのではなくて、あくまで旅行先のひとつとして選ばれているように思います。
そう、この著者のテーマのひとつに「モラトリアム」ということもあげられそうですが、沖縄って内地からしたらそういう人が集まる格好の場所のようです。ゆるい感じがあって。でも、現地の人には「内地の連中は勝手だ」といわれてたりもするんですよね。現地事情に詳しい木村氏だからこそ、そういうとこ、もっと書いてくれてもよかったかも。
そしてやはり最後にはある種のアンチクライマックスというか、ロマンチックで終わってしまえない著者の性格がうかがえる仕掛けがあります。ただこの作品ではあまり成功してないように思えます。最後に視点がすっと空にあがって、やさしく俯瞰してしまうところが、ちょっと拍子抜け感がありました。
木村氏、9月からは朝日新聞社のサイトで携帯小説『花束』というのを連載中?なんだそうです。内容は「音楽度高め(?)予備校の女子寮のハナシです。」とのことです。ケータイ族の方、報告お願いしマス。
あの、それにしても、木村氏はある意味しあわせですよ。こんな熱心な読者がいるんだもの:「ちょっとエコ入ってますナチュラル系インディアン少女」(木村氏への返信)
この「ちょっとエコ…」ってのはオザケンの名セリフだったそうですが(ぼくはその頃ファンではなかった)だいたい当たってるんじゃないか。J文学は全然かすりもしてないはずだけど。
とあるブログに「木村紅美(本人)」という人が書いたコメントによると、
”こっちは、『風化する女』のまえ、角川の賞に応募して落選した(笑)作品に、二年がかりで加筆したもので、実質一作めです。”
ということなんだそうですが、加筆のせいか、そもそも文体が完成していたのか、賞をとったからボツ作品まで刊行したという感じはなくて、普通に最新刊として読めます。読めるんだけど、なぜ「風化する女」が賞をとって、こちらはとらなかったのかは、分かる気がする。「突然死したOLの跡をたどる話」というのと、「沖縄の離島でオカマと38歳処女に出会う話」というのとでは、前者の方が魅力的と思うからだ。
内容はある意味いつも一貫していて、やはり旅する人が主人公です。舞台である、I島から近いT島ってとこにはぼくも行ったことがあるんで、島の雰囲気はすごくリアルだなと思いました。しかし沖縄だからといって民俗をあれこれ持ち出してその雰囲気に頼るのではなくて、あくまで旅行先のひとつとして選ばれているように思います。
そう、この著者のテーマのひとつに「モラトリアム」ということもあげられそうですが、沖縄って内地からしたらそういう人が集まる格好の場所のようです。ゆるい感じがあって。でも、現地の人には「内地の連中は勝手だ」といわれてたりもするんですよね。現地事情に詳しい木村氏だからこそ、そういうとこ、もっと書いてくれてもよかったかも。
そしてやはり最後にはある種のアンチクライマックスというか、ロマンチックで終わってしまえない著者の性格がうかがえる仕掛けがあります。ただこの作品ではあまり成功してないように思えます。最後に視点がすっと空にあがって、やさしく俯瞰してしまうところが、ちょっと拍子抜け感がありました。
木村氏、9月からは朝日新聞社のサイトで携帯小説『花束』というのを連載中?なんだそうです。内容は「音楽度高め(?)予備校の女子寮のハナシです。」とのことです。ケータイ族の方、報告お願いしマス。
あの、それにしても、木村氏はある意味しあわせですよ。こんな熱心な読者がいるんだもの:「ちょっとエコ入ってますナチュラル系インディアン少女」(木村氏への返信)
この「ちょっとエコ…」ってのはオザケンの名セリフだったそうですが(ぼくはその頃ファンではなかった)だいたい当たってるんじゃないか。J文学は全然かすりもしてないはずだけど。
- [2007/09/19 12:21]
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コメント
いつもご愛読ありがとうございます。「島の夜」は昨日アマゾンから届いたばかりなのでまだ読んでないのです。当時の小沢氏は「エコ少女…プッ(笑)」とチャカしていますが今や「Ecology Of Everyday Life(
毎日の環境学)」というCDをだしているくらいですからよく考えたらあの人も「エコ入ったオッサン」なのです。木村さんのエコ感もまたタイムリーなのものだったのですね。
毎日の環境学)」というCDをだしているくらいですからよく考えたらあの人も「エコ入ったオッサン」なのです。木村さんのエコ感もまたタイムリーなのものだったのですね。
ラミさん、感想、どもども〜。『花束』は今週末か週明けから配信予定です〜。
日曜日は吉祥寺マンダラ2で久々
知久さんのソロを観ました。
「電柱(でんちう)」「鐘の歌」で
涙こぼれそうになりました。
日曜日は吉祥寺マンダラ2で久々
知久さんのソロを観ました。
「電柱(でんちう)」「鐘の歌」で
涙こぼれそうになりました。
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